
「SOHO体験談」コーナーで、テープ起こしをしていらっしゃる若林作絵さんへのインタビューを掲載しました。
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SOHO体験談
| a. どんな仕事? |
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a-1. 「テープ起こし」とは
もともとは、国会や地方自治体の会議で速記者が記録したものを文字にする仕事でした。官公庁などが録音機材を導入したのはここ数十年のことです。パソコンの普及により、在宅でのテープ起こしも普及しましたが、さらに通信網の充実によって、音声をファイルとしてやりとりすることが容易になり、在宅でテープ起こしを行う人が増えたといえます。
クライアントから渡される音声の形式は多種多様です。大きく分けると、前述の音声ファイルとカセットテープですが、クライアントの業種によっても変わってきます。
いずれにしても、音声を文字にしていくわけですが、ほとんど聞いたままを文字にする逐語記録(ちくごきろく)、「え〜」、「あの、」など意味のない言葉をカットする素起こしや、定められた文字数に合わせて文を調えたり、全体を要約したりするなど、納品する際のテキストの状態は、クライアントの要望によって変わります。元の音声にどれだけ手を加えるかによって、仕上がり(納品)の状態を例えば以下のような言い方であらわします。ただし、これには明確な基準というものはなく、同じ「素起こし」でもクライアントの要望によって微妙に内容が異なることもよくあります。
<元の音声> 逐語記録 素起こし 整文 要約/リライト レイアウト
加工の度合い: 少 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 多
また、テープ起こしをする際、重要なことの1つに「表記」があります。「表記」とは、文章をどのように書き表すかというルールで、新聞社や出版社、官公庁では、どの漢字を使い、どんな送り仮名を振るかという表記をそれぞれ定めています。表記には、それぞれ専用の辞書があります。
a-2. 仕事はどこから受注するの?
おおまかに分けると、官公庁、大学、マスメディア、民間会社です。
初心者が始める場合は、たいてい、グループに入るか速記会社へ登録することになるでしょう。
a-3. 必要なスキル
テキストへの正確な入力技術のほか国語力、調査力、根気が必要です。
重要なのは、音声で聞いた単語を正確に文字に置き換える能力です。例えば、「用件・要件」、「広言・高言・公言」など、音は同じでも意味が微妙に異なる言葉を適切な漢字に置き換えなければいけません。また、専門分野の用語や略語の知識が必要となることも多くあります。こういった、すぐに正確な文字が思い浮かばない場合に、それを迅速に調べられる体制を作っておくことが大切です。
そして、聞き取れない言葉は何度も繰り返し聴くと同時に、関連すると思われる言葉を使って調査していくという根気が、スキルを高める一番の要素かもしれません。
a-4. 気になる収入は?
一般的に、60分8,000〜12,000円のように、音声の長さによって計算することが多いです。値段に差があるのは、音質の良し悪し(声の聞き取りやすさ)や仕様の複雑さ、納期までの期間のほか、クライアントと実際に起こす人との間に仲介する人によって変わるからです。ヘルプなどで短時間受注する場合は、1分約100円など、分単位で計算されることもあります。
ご自分で見積もりを出す必要がある場合は、仕事内容、音質、期間などについて、自分なりの基準を決め、それに基づいて出すと良いでしょう。
a-5. POINT
・仕事の幅を広げるなら
「音声を文字にする」という考えだけでは、仕事の幅は広がりません。長い時間の会議でどのようなことが話し合われたのかなど、要約できる技術を身に付けることも大切になってきます。
・辞書を育てよう
ここでいう辞書とは、MS-IMEやATOKなどのIMEの辞書を指しています。この中に「ユーザー辞書」というものがあり、自分で単語登録をする際は、この辞書へ登録されます。早く正確に入力するために、ぜひこの辞書を“育てる”ことをおすすめします。たとえば「会社」→「か」、「ビジネス」→「び」、「ありがとうございます」→「ありす」など、よく使う言葉を自分なりの省略形で登録していくのです。ベテランの方は、みんなこうして辞書を“育てて”います。辞書への単語登録については、「第1回 入力」の参考サイトとしてご紹介した四月堂さんのサイトで、ローマ字入力用の単語登録法についてとても参考になる内容が掲載されています。 >> ローマ字入力はもっと速くなる!
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| b. 必要な仕事道具・ソフト |
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・音声を起こすために…
クライアントから音声資料をどのような形で受け取るかによってそろえる機材は変わってきます。
カセットテープならトランスクライバー、ダブルカセットデッキ、ビデオ起こしも請けるならビデオデッキその他、MDならMD関連機材といった感じです。
・テキスト化するために…
テキストにするだけなら、Windowsに付属のメモ帳や秀丸エディタ、MacOSに付属のSimpleTextやJEDITなどのエディタで充分ですが、求められる納品状態によってはMicrosoft Word、一太郎などのワープロソフトが必要になることもあります。
秀丸エディタやJeditはシェアウェアですので、Vectorなどのサイトで購入することができます。
・調査するために…
用語自体を調査する場合は、ブラウザを使ってインターネットで検索する方法が一番効率が良いと言えます。
表記を調べる場合は、
速記表記(官公庁)なら
- 『標準用字用例辞典』 社団法人 日本速記協会・発行
新聞表記(マスコミ)なら
- 『記者ハンドブック』 共同通信社・発行
- 『朝日新聞の用語の手引』 朝日新聞社・発行
- 『毎日新聞用語集』 毎日新聞社・発行
- 『NHK新用字用語辞典』NHK放送文化研究所・発行
- 『最新用字用語ブック』時事通信社
が必要となります。
また、是非持っておきたいのが辞書ソフトです。テープ起こし専用の「好きじゃん辞書」<http://www.kanpyo.net/>というものがあります。この辞書ソフトをインストールしておくと、単語変換をするたびに各表記における用例が候補として表示されますので、入力のスピードアップとミスの軽減につながります。
ただし、最終的には上記のような辞書がよりどころとなります。
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| c. 参考サイト |
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テープ起こしの世界
テープ起こしの業界ではおなじみの、谷頭千澄さんのサイトです。テープ起こしという仕事について、いろいろな視点からわかりやすく書かれていますので、是非参考になさってください。
テープ起こし総合研究所
通称「おこ総研」と呼ばれるサイトです。業界用語や人名などで困ったとき、このサイトの「情報閲覧室」はとても助かります。
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